有限会社太田造園

ブログ

☆穴があったら調べたい~その1  blog number. 33

こんにちは、太田勝也です。

 

みなさん、平昌オリンピック観てますか?

熱心に観戦されてる方にはごめんなさい。私はまったく観ていません。

 

最近は樹木の診断カルテ作成のお仕事を頂いたこともあり、

樹木の穴という穴を注意して見るようになってます。今まで以上に。

 

そんな数ある穴のなかでも、今回は水が溜まってしまうような樹の穴に注目して、記事を書いていこうと思います。

 

ちなみに、「樹洞(じゅどう)」という言葉がありますね。これは樹木にできた洞窟状の空間のことをいいます。

小鳥やムササビなどの野生動物が営巣に利用するのはこのような洞窟状の穴です。

 

なので、水が溜まるような上部が開口している穴を樹洞と呼ぶのか微妙なところなので、

今回は樹洞という言葉は使わないことにします。

 

それでは本題です。

ときどき、上向きに穴が開いてしまった樹を見かけます。そして雨でも降ろうものなら、その穴に水が溜まってしまいます。

 

さて一見すると、水が溜まるほど大きな穴があいている!きっとこの木はすごいダメージを受けているな!

と感じてしまう人もいるかもしれません。しかし、実際はどうなのでしょう?

 

例えばここに、同じ大きさ、同じ深さの樹の穴がふたつあるとします。

もちろん、雨水が降り注ぐように上部がぽっかりと開いています。

 

雨が降った直後、片方は水が溜まっています。もう片方は水が溜まっていません。

あなたはどちらの穴のほうが樹にとって危険だと判断しますか?

 

ここで私だったら、水が溜まっていないほうが危険だと判断します!

 

まず、樹木は何らかの理由で樹皮が欠損して穴が開いてしまった場合、それを元通りに戻すことはできません。

樹木にできることは、露出してしまった木材部分を木材腐朽菌から守ること。そして、傷口の周辺を補強することです。

 

なので、木材腐朽菌による腐朽がどこまで進行しているのか?樹にとってはそれが問題になってきます。

 

樹の穴に水が溜まるということは、腐朽進行がある所で止まっているということを意味します。

もし、水がすぐに抜けてしまうような場合は腐朽が樹の下部まで進行しているということになります。

もしヒノキのお風呂が一箇所でも腐っていたら、そこからお湯が抜けてしまいます。

 

そんなわけで、水が溜まる穴と溜まらない穴を比べた場合

水が溜まらない穴のほうが、樹にとってダメージが大きいといえるのですね。

 

みなさまが、もし水が溜まっている樹の穴を見つけたら

その樹は腐朽菌の進行を必死に食い止めているのだなと思い、応援してあげましょう。

 

さて、今夜も平昌オリンピックのニュースが流れていますね。

私は日本代表をまったく応援していませんが、このオリンピックで思うことがあるのです。

それは・・・

①なんとなく、ぴょんちゃんという地名がかわいいこと。

②そういえば、ジャマイカの人がボブスレーでオリンピックに出場するの映画があったかな?

ということです。もちろん映画のタイトルは思い出せません。